「瑕疵」とは、キズや欠点、欠陥、不具合を指す言葉で、瑕・疵ともにキズと読める漢字で成り立っています。
不動産用語における瑕疵とは、取引の目的である土地や建物にある何らかの不具合や欠陥のことをいいます。
瑕疵は大きく4つに分けられます。
物理的瑕疵
建物や土地そのものなど、目的物にある物理的な欠陥のこと。
キズやヒビ、腐食などの欠陥のほか、配管からの水漏れやシロアリの被害のように一見してはわからないものも含まれます。
心理的瑕疵
過去に孤独死などを含む人死にがあった、火災や自然災害に遭った、近隣に迷惑行為をする人や暴力団関係者が住んでいるなど、買主が嫌悪感や抵抗を抱くような心理的な欠陥のことです。
法的瑕疵
法律的に問題のある欠陥のこと。
新築時には適法だった建物が現在の法律や条例に照らすと不適合状態になっているものや、容積率や建ぺい率をオーバーしている、接道義務を満たせていないなど、法的に欠陥があるもののことです。
環境的瑕疵
対象の建物ではなく、その建物の周辺環境に問題がある場合のこと。
異臭や騒音、振動の原因となる施設が近隣にあったり、墓地や火葬場などがあったりすることが挙げられます。
環境的瑕疵は感じ方が人によって違うため、絶対に嫌という方や全く気にならない方がいたりと、判断が難しいケースが多くあります。